コーディリエラ・グリーン・ネットワーク 日本事務局

あなたの寄付でフィリピン山岳地方の環境と先住民の暮らしのために活動しています

  • local_offer国際協力
  • local_offer自然・環境保全
  • local_offer芸術・スポーツ振興

フィリピン・ルソン島北部のコーディリエラ地方の環境保全と先住民の暮らしの改善を目的として活動しています。植林をはじめ、コーヒーのアグロフォレストリー(森林農法)による栽培指導、収穫したコーヒーの品質向上のための技術指導やフェアトレードを行っています。また、先住民の子供や青少年を対象とした演劇やアートを活用した環境教育ワークショップも開催しています。環境教育教材の出版事業、フィリピンと日本の文化交流プログラムなど、幅広い活動をフィリピンを拠点として行っています。日本事務局はその活動のサポートをしています

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「美味しいコーヒーを作ろう!」小規模農家へのコーヒー精製機器の配布プロジェクト

事業の目的

CGNが15年以上コーディリエラ山岳地方で継続してきたアグロフォレストリー(森林農法)プロジェクト。高地ではアラビカコーヒーの苗木の配布と栽培トレーニングを積極的に行ってきました。コーヒーは植え替えを終えて3,4年で最初のかわいい赤い実(チェリー)をつけます。日本ではコーヒーの木が育たないのでほとんど知られていませんが、赤いコーヒーチェリーが、朝の香ばしい1杯になるにはとても複雑なステップがたくさんあります。

世界のコーヒー産地の中には、栽培農家が赤い摘まれたばかりのチェリーの状態で精製所に販売して、残りの工程は精製所が行うところもあります。大きな農園ですと自分で精製所を持っているところもあります。

精製所での作業は赤いチェリーを、焙煎する前の生豆か、あるいは、パーチメントという殻のついた状態にするまでのものです。


コーディリエラ山岳地方では、コーヒーの栽培地がすごい勢いで広がっていて収穫量も伸びていますが、多くの農家が自分で収穫したコーヒーの実を自分の手で、あるいは近所の人や親せきの人との小さなグループで精製して、できるだけ大きな収入に結びつけたいと考えています。

しかし、その精製に使うマニュアルの小型皮むき器(パルパー)を持っていない農家がほとんどで、先祖代々米の精製のために使ってきた杵と臼(写真参照)を使っているところがまだとても多くあります。それはとても重労働であるとともに、せっかく大切に育ててきたコーヒー豆がつぶれてしまって、品質に悪影響を及ぼし、価格が下がってしまうこともあります。また、皮をむいてパーチメントのついた状態で、均一にしっかりと乾燥させることが品質のいいコーヒー豆を作るには欠かせないのですが、それに必要な乾燥施設もほとんどの栽培地にはありません。


このプロジェクトでは、コーヒーチェリーの皮をむくパルパーと、コーヒー乾燥させるのに必要な乾燥トレイ、水が不足している地域には水のタンクなどを、自力で購入の難しい小規模の貧しい農家に配布します。

これまでの活動

【2015-2018】  品質評価の基準設定と品質向上のための収穫後の栽培技術指導】  (環境&平和NPOもやいネット/日本国際協力財団)

事業地:トゥブライ郡(サヤタン、マムヨッド、ナルセブ)、キブンガン郡サグパット、カパンガン郡(サグボ、ポブラシオン、ポキン)、アトック郡(カリキン、ポブラシオン)、イトゴン郡、カバヤン郡(パクソー、ポブラシオン)、ボコッド郡、マウンテン州バーリグ郡(カダクラン)


 【2016-2019】 フィリピン・ベンゲット州トゥブライ郡コーヒー栽培農家のコーヒー品質向上のための組織強化プロジェクト】(WE21ジャパン/JICA横浜)       

事業地:トゥブライ郡ダクラン、バアヤン


【2017-2018】   フィリピンルソン島北部における環境に配慮した持続可能なコーヒー生産とフェアトレードによるマーケティング能力向上事業 】(NPO法人フェアプラス/地球環境基金)

事業地:キブンガン郡サグパット村、カパンガン郡サグボ村


【2019-2020】  小規模農家によるコーヒー生産のための加工・運営指導プロジェクト】 (マナラボ 環境と平和の学びデザイン/世界の人びとのためのJICA基金)    

事業地:カパンガン郡サグボ村


※()内はパートナー&助成団体名

コーヒー関連事業の詳細については以下のサイトを参照ください。

(日本語)https://kapitako.jimdofree.com/

(英語)https://kapitako-coffee.jimdofree.com/

これまでの事業成果

コーヒー栽培農家の組織で共有するための小型の皮むき器(パルパー)をはじめ、精製や乾燥に必要な資材の支給と、精製技術トレーニングによって、農家が生産するコーヒー豆の品質は格段に上がっている。同時に生産農家を苦しめてきた収穫後の精製の重労働も軽減され、農家からは感謝の声が届いている。

CGNでは、品質の良いコーヒーを努力して生産した生産者をサポートするために、フェアトレードによるマーケティング支援も始めた。消費者と直接つながることにより、生産者はより森林栽培によるコーヒー栽培のアドバンテージを実感し、さらなる品質向上と持続可能な形での栽培に対するパッションにつながっている。


マーケット・サポートについては以下のサイトを参照ください。

(日本国内)   https://sisam.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=2458277&csid=1&sort=n

(フィリピン国内)https://yagamcoffee.com/

その他の事業