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わたしたちは、学校や家庭、地域の中に自分の居場所を見いだせない子ども若者の集まるスペースとして、1991年に「フリースペースたまりば」をはじめました。
だれもが「生きている」 ただそれだけで祝福される そんな場をみんなでつくっていきたい。
子どもの「いのち」を真ん中におき、「子どもの最善の利益はなにか」を私たちは問い続けてきました。
既成の制度や仕組みに子どもをむりやりあわせるのではなく、子どもの「いのち」のほうへ制度や仕組みを引き寄せたい。
私たちはそう考えています。
「フリースペースたまりば」は1991年、学校や家庭・地域の中に自分の「居場所」を見いだせない子どもや若者たちが集う「学校外の育ちと学びの場」としてはじまりました。
あれから約30年が経ちますが、不登校は減ることはなく、神奈川県では公立中学校に在籍する子どもの約24人に1人が不登校です。
内閣府の発表によれば、「ひきこもり」状態の人は全国で100万人いると推定されています。
学校に目を向けると、ストレスをためた子どもたちによって小学校で過去最高の暴力事件が発生し、いじめは約54万件、子ども・若者の自死は年間で約800人にのぼります。
長年子どもたちと関わる中で感じているのは、子どもたちの自信のなさです。
「ぼくバカだもん」「わたしダメだもん」・・・そう口にする子どもたちにたくさん出会ってきました。
自己肯定感の低さが日本の子どもたちの特徴であり、私たちがきちんと向き合わなければならない大きな課題でもあります。
いま大人たちは、子どもに失敗させまいと先回りしてレールを敷き、子どもたちがやってみたいことに挑戦する機会を奪っています。
常に他者からの評価にさらされ、「~すべき」で固められていて「~したい」がわからなくなってしまった子どもたち。
自分の頭で考えて、自分でものごとを決定する経験や、失敗経験がとても不足しています。
ここで私たちが大事にしているのは「やってみたいことにチャレンジする機会」と「安心して失敗できる環境づくり」です。
それには、なにが「できる」とか「する」(do)よりも、「ある・存在する」(be)に光をあてることが必要です。
目先のことにとらわれずに、長いスパンで子どもたちの育ちを考え、寄り添い続けるまなざしも求められているのです。
そのまなざしの中で、一人ひとりが他者とのつながりを実感し、いろいろな体験を重ね、
・・・自分はここにいていいんだ
・・・ひとりじゃないんだ
・・・自分には生きている価値があるんだ
そんなふうに思える自己肯定感や自尊感情をはぐくむことが、とても大切であると考えています。
私が「大切な存在」だと思えたとき、「大切なだれか」とつながっていく。
それは子ども・若者だけでなく、私たちの社会全体に必要なことではないでしょうか。