あなたの寄付で読みたくても読めない北海道の読書環境を変えていきます
北海道ブックシェアリングは、「だれもが豊かな読書機会を享受できる北海道にしよう」との理念のもと2008年から活動している非営利団体です。
わたしたちは読書環境の整備支援を進めるNPOとして、北海道における「格差のない読書環境」「学びや語らいを支える読書環境」「だれもが安心して過ごせる読書環境」の創造を目指しています。
誰もが本に触れられる場所として公共図書館・学校図書館・書店の切り口から読書環境を考えると、北海道の読書環境は全国ワーストレベルです。北海道では、本を読みたいと思っても、気軽に手に取れない状況が続いています。
一方で、小中学生の「読書意欲」は全国平均あるいは平均以上です。子どもたちのために改善していく必要があるのですが、「読みたいのに読めない」という状況は、長年つづいています。
この原因のひとつは、北海道の自治体の面積に関係しています。北海道の町村の平均面積は全国1位で全国平均の2.5倍にもおよぶため、気軽に出かけすぐに本に触れられる環境ではありません。また冬期間は交通が不便なことから、都市部の書店や公共図書館へのアクセスが難しい環境です。
さらに、北海道は文科省の新刊購入の指針に対して「半分以下の予算措置」を30年以上続けています。改善傾向はなく、さらなる悪化を辿るものと見られています。書店も減少傾向にあり、大手書店はある程度の人口規模の都市にしか出店しませんので、地域格差は広がる一方です。
「読むこと学ぶことで北海道は変わる。より良い読書環境を、学びの場をオール北海道でつくっていこう」
これがわたしたちの合言葉です。
本会が10年にわたって活動を続けてこれたのは、そして規模が大きくなって取り組む内容が増えてきたのは、関わるひとたちがみな本の力を信じているからです。
読書環境とは単に物語が読める場所でなく、人生のさまざまな場面で必要となる知識や情報を提供する知的基盤でもあり、現代社会を生きていくために必要な世界観や人生観の養成を支える場でもあります。
格差のない読書環境とは
人々がより良く生きていくためには、まちに図書と読書環境が整備されていることが不可欠です。各自治体においては人口規模や財政状況などに左右されず、各個人においては居住地や収入、家庭状況などに左右されず、どのまちに住むどの個人であっても「読みたいときに読める読書環境」が適切に整っている北海道を目指しています。
学びや語らいを支える読書環境とは
本があるだけでなく、生涯学習の時代に応じた「自主的な学び」を支える設備や、コミュニティや自治体の課題あるいは未来を語ることができる場を持つ「多機能型の図書施設」が注目されています。そこから新たな発見や価値観、機運が生まれることもしばしばです。わたしたちは北海道における「学びや語らいを支える読書環境」の整備を目指しています。
だれもが安心して過ごせる読書環境とは
わたしたちの暮らしにおいて、災害や治安問題にとどまらず、偏見や差別、憎悪などによって、不安や不快、窮屈さを感じる場面が少なくありません。わたしたちは「本がある場所」は、どこよりも安全で自由で公正であり、だれであろうと分け隔てなく心穏やかに配慮と敬意のもとで過ごせる空間であるべきと考え、だれもが安心して過ごせる読書環境づくりを進めていきます。
本が豊かにある。読みたい本に手が届く。
学びも語らいもあり、安心安全でどこよりもくつろいで過ごすことができる。
それが「読書環境」のあるべき姿だとわたしたちは考えています。