あなたの寄付で人生や生き方へのサポートが日常に溢れる優しい社会をつくります
ORIZURUは上智大学グリーフケア人材養成講座の受講生が集まって設立した任意団体です。私たちは人口減少と高齢化が同時に進行することで顕在化する生活悲嘆を見つめ、たとえ困難の中にあっても「それでも生きていく」と思える人のあり方、街のあり方、社会のあり方を探求し続けています。
いのちの問題を「ひとりの問題」として遠ざけてしまうのではなく、「みんなの問題」として分かち合い、支え合う社会をつくる
地縁・血縁の消失、伝統的な宗教の弱体化など、現代社会は人と人との関係性が希薄化しています。一方で生老病死は誰にでも訪れ、人は変えられない出来事に直面します。
“何のために生まれてきたのか”
“生きる意味とは何か、幸せとは何か”
“どこから来て、どこに行くのか”
こうした「いのちの問題」に対して、かつては家族や地域で支え合ってきましたが、人間関係が希薄化した現代社会においては各々が独りで向き合わざるを得ない状況にあります。
この先の日本は人口減少と高齢化が同時に進行することにより、2040年に向かって様々な社会課題が顕在化すると言われています。これから多くの人が「いのちの問題」 に直面すると考えています。
私たちORIZURUは、たとえ困難の中にあっても「それでも生きる」と思える人のあり方、街のあり方、社会のあり方を探求・体現し続けています。
戦後の復興期から高度経済成長期にかけて、この国は老後(≒悠々自適な生活)という仕組みを築き上げました。老後は、労働者にとって「ひとつのゴール」であり、辛い日々を耐え抜くための「心の支え」でもあったのです。
しかし、経済成長が停滞したまま30年が経過し、今まさに社会保障が十分に受けられない「老後なき社会」が到来しつつあります。多くの人が、亡くなるまで、あるいは身体が動かなくなるその日まで、労働を続けることが避けられない状況が予想されます。
心の支えを失い、社会から孤立する人が増えるかもしれません。生きる希望を失い、自分の人生に意義を見いだせなくなる人が増えるかもしれません。2040年の生活悲嘆は、私たちが予測できる以上の深刻なものになる可能性があります。
それゆえに困難の中にあっても、それでも生きると思える「新たな支え」が必要であると私たちは考えました。
近年、家族の個人化(個人的価値の希求)が進み、埋葬文化(お墓)においても後継ぎを必要としない方法が選ばれるようになりました。これは時代に則した合理的な選択といえます。
このような変化の中で、私たちは「お墓が持つ本来の機能」に目を向け、まちの墓(共同墓)の建立を目指すようになりました。
想像してみてください。
まちの墓(共同墓)は、現代社会を生きる私たちにとって、『安心感』と『生きる意味』を見出せる大切な場所になり得るのではないでしょうか。この場所は、孤独感や不安を抱える多くの人々に、心の拠り所やつながりを提供し、私たち一人ひとりの人生をより豊かにする可能性を秘めています。
私たちは、個人・お寺・コミュニティを「まちの墓(共同墓)」で結ぶことで、地縁・血縁・社縁とは異なる「新たな縁」を築いていきます。