カンボジアの最貧困女性がライフスキルを身につけて、前向きに自分の人生を生きる社会を実現する
「ものづくりを通じたひとづくり」をコンセプトに、ものづくりの現場やトレーニングを通じて女性たちがライフスキル(頑張るための技術)を身につけ、自分らしい人生を切り開いていけるようにサポートしています。
急激な発展を続けるカンボジア。都市部には働き口も増えていますが、貧しい農村部の人たちにとって、その機会をつかんだり継続したりすることは簡単なことではありません。
例えば、シェムリアップから1時間離れた農村にある私たちの工房で働く女性。やっとのことで都市で給料が4倍にもなる仕事を見つけたものの「住む家が見つからない」という理由で、4日間でその仕事を辞め、村に帰ってきてしまいました。
日本では、義務教育や日常生活の中で、新しい環境に慣れ、問題を解決したり、人との関係を作りながら前に進む、「頑張る力」を自然と身につける機会が多くありますが、カンボジアの農村には、そういった機会がないまま社会に出る女性たちがたくさんいます。その結果、条件の良い職場に就職できても長続きせず、貧困などの負のサイクルから抜け出せなくなってしまうのです。
私たちは、この「頑張るための技術」を「ライフスキル」と定義し、最貧困層の女性たちがものづくりやトレーニングを通じてその力を身につけ、自らの人生を切り拓いていけるよう、サポートをしています。
<私たちが取り組む活動>
農村にある工房で行っているものづくりでは、品質に妥協せず、とにかく良い商品を作ることにこだわっています。難しいこと、経験したことのないことにチャレンジすることで、彼女たちの成長や自信につなげることを目指しています。
全体の20%の時間を使い、独自に開発した60本ものライフスキルトレーニングを行っています。 ゲームやワークショップを通じて、自己管理やコミュニケーション、問題を解決する力など社会で生きるために必要な「ライフスキル」を養っています。
女性たちが結婚、出産とライフステージが変わっても、安心して働き続けられるよう工房に託児所を併設しています。また、工房では1日1回、栄養バランスの取れた給食を提供。1日中元気に仕事をする事ができ、病気になりにくい体を作るようにしています。